測道に止めた車の上に広がった。

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祖母の養子になっていたので、私にとって祖母はおばあちゃんであり、義母である。会社の就業規則によると義母の葬儀に際しては、特別休暇が7日間与えられるとのこと。正直、7日間で平日やるべき事をすべてまかなう事は出来ないが、それでも会社がこの辛い時間を支えてくれていると考えるとほんの少し心に安らぎが生まれる。
先週一杯休み、一昨日、昨日と出社して溜まった仕事をこなし、また今日休みを貰った。しかし、休みを貰っても、いつもの起床時間より2時間早く起きる。今まで、早起きだから私が出すよと言っておばあちゃんが出してくれていたゴミ出しも、これからは私と母の仕事だ。別にどっちがやるという取り決めも無く、何となく午前7時過ぎに二人とも目が覚め、廊下でおはようの挨拶をする。多分二人とも深くは寝付けていないのだろう。
実際、月曜日が燃えるゴミの日というのは知っていたが、他の曜日がなんのゴミの日か知らなかったし、月曜日は午前8時に回収にくるが、木曜日は午前9時半に回収に来るのも知らなかった。近所のクリーニング屋さんは2件あって、一件はワイシャツとかタダのスラックスとかの処理は安くて早いけど、コートとか大きな物のクリーニングは苦手で、もう一件の方が大きい物は上手く仕上がると言う事も知らなかった。
この町会の人達が、何か有るたびに、、例えば工事の車両が住宅地の中を走る時にスピードが速かったり、ゴミ出しのルールが守られなかったり、大きなトラックが何回も走って道路が陥没してしまったり、、、些細な事から大きな事まで、何かが起こる度に、かならずおばあちゃんに連絡をしていた事も知らなかったし、連絡が有ったこと全部を自分の意見としてそれぞれの業者や、人に矢面にたって話をする程の責任感を持っていた人だったって事も知らなかった。
私からしたら、いつも笑顔で、寂しがり屋で甘えん坊さんのおばあちゃんしか知らなかった。
午前10時、目黒不動尊まで葬儀のお布施を支払いに行った。お金だけ渡して終わりかと思ったが、住職はおばあちゃんの事を色々話してくれた。おばあちゃんの葬儀の事をきちんと考えてくれていた。
今日一日で何カ所を回ったのだろう。行く場所行く場所に、おばあちゃんの思い出をもった人達が居てくれた。小学校時代におばあちゃんの家で遊んでいた友人からも電話がかかってきた。
おばあちゃんの命日は、予定より大幅に遅れた桜の開花宣言日だったらしい。オヤジからかかった電話を受け取る為に測道に止めた車のサンルーフをあけると、青空と桜が綺麗なグラデーションを描いていた。シートを倒して空をゆっくり眺める。今頃おばあちゃんは天国でおじいちゃんと会えているのかな。毎日、有難うの気持ちで一杯です。

Pictures | 2005-04-06 | パーマリンク | コメント(0)

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すだっち 現在楽器メーカーに勤めながら、日々ダイエットに勤しんでいる須田英之です。詳しくはプロフィールで!

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